Never Ending Summer

バンコク在住日本人ギタリストの日記

いつの間にかすべては日常になる

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今日は帰宅してからブッキングやらなんやらでメッセージを数件送ってやりとりして軽くギターのトレーニング。ありがたいことにスムーズに2件ブッキングが決まって新シリーズのスタートは順調な感じ。SMALLSがまだ日程待ちだけどとにかく決定した。店主の David がやる気満々のメッセージを返してくれた。彼はニューヨーク出身のクールなBARのオーナーで酔っ払いでカメラマン。たくさんのお客さんやアーティスト達に会い、たくさんの場面を潜り抜けてきた大人の評価は素直に嬉しい。

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ドラムマシンの扱いはだいぶマシになったがシンセ関連のケーブル類がまだ完全に揃っていなくてスタート時に間に合うかどうかわからない。まあ何にしろその場にあるものでやりゃいいのだ。それでこそ improviserってもんだ。ただ、今日の演奏を聞きなおしていると、シンセでしっかりグルーブを強くしたらかなり出来は変わるだろう。今年の始めにやったツアーの時より良い感じに仕上がってきている。かなり良い傾向だ。

瀧 康太 - improvisation soundscape for tonight

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昨日、早朝BTSのトンロー駅の改札前でコーヒーを飲んでいたら『KOTA !!!』と大きな声がした。びっくりして辺りを見回すと改札からナッターヤがものすごい勢いで駆け出してきて抱きつかれた。ホットコーヒーを持っていたので手を広げて硬直するしかない俺。通勤の皆さまは何事かとこちらを見ているし俺はライブ明けで2時間ほど仮眠して仕事に向かっていて無理やり目を覚ますためにコーヒーを飲んでいたわけでテンションの差が半端なかった。

『こんな朝早くにどうした?珍しいね』

『ボランティアでウボンに行ってて今帰ってきた』

ウボンってのはウボンラチャタニ県のことだ。

『ボランティア?どんなボランティア?』

『今ウボンは洪水で家に帰れない人がたくさんいるの。避難している人のお手伝い』

『おおマジか。いつから行ってたの?』

『7日間行ってた。だからノーメイクだし凄い恰好でしょ?』

そういやいつもに比べるとわけのわからない格好だしちょっと臭い(笑)いつもはこんな感じでタイ女性らしく笑顔が綺麗で清潔な感じなので相当頑張ったんだな…と。

『そら7日間も被災地で働いてたら仕方ないだろ。偉いね』

彼女は敬虔な仏教徒で困っている人がいると自分を顧みず助けずにいられない性格をしている。犬でも猫でもとにかく目の前で困っていたらゴキブリ以外はほぼなんでも助ける。自分勝手な俺としては感心せずにはいられない。記事を見ると現地はかなり深刻な状況のようなので彼女は避難所でザコ寝しながら働いていたんだろう。

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『交通費節約しようと思って国鉄ファランポーンまで帰ってきたら11時間かかって、お尻の感覚が無くなって大変(笑)』

『11時間!?それはしんどい。帰って良く寝るんだよ』

『うん。ありがとう。仕事頑張ってね!』

駅のセキュリティーのスタッフが呆れて笑い出すくらい超ハイテンションな状態でブンブン手を振るナッターヤに見送られて昼のお仕事へ。その後は睡眠不足で完全にゾンビ化したが、一日の始まりに良い人間に会ったのでポジティブなエネルギーをもらえて、疲れ果てていたわりには機嫌良く過ごしたが、仕事終わりで帰宅した瞬間に撃沈した。

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そういやこの前、運河の汚水を思いっきり被った。朝バス停に向かっている最中に船が2隻すれ違って、橋をわたる俺の横で2mほど汚水が跳ね上がって右半身にザッパーン…最悪だ。マジ悲惨だ。思わず『ノワ~い』とわけのわからない叫び声が出た。背後から歩いてきていたタイ人の男の子に半笑いで『ご愁傷様』的なことを言われつつダッシュでアパートに帰ってシャワー浴びて全部着替えて出直した。絵にかいたような悲惨な朝でこうなったら笑うしかない。日常の中でなんだかんだと起こる出来事は今は普通になっているけど、改めて考えてみれば日本ではなかった出来事ばかりだ。人間はどんな状況にも慣れるもんですね。