Never Ending Summer

バンコク在住日本人ギタリストの日記

フアヒンにまつわる話

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woot root

フアヒンに初めて行ったのは2年半程前で Woot Root というユニットの相方のドラマーの Joe が俺を誘ったからだった。Sticky Rice というタイのダブバンドのリーダーの POOK が奥さんと始めた店でイベントをするというので何人かのファランとバスを借り切って乗り込んだ。ちょうどタイでもう少し本腰を入れて演奏活動をしようと決めた頃で今よりもかなり荒っぽい演奏をしていて少しでも憶えてもらおうと若手のようにガツガツしていた(笑) 会場でバンコクで出会ったけどしばらく会っていなかった日本人の歌い手の eico とその彼氏でギター弾きの DR DOON に会ってそのまま次の日に彼のレコード店のあるSeen Space Huahin のガーデンスペースで演奏させてもらって、そこでタイの有名アーティスト/ミュージシャンである LOLAY とも初めて会った。

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その時は前の仕事を辞めて日本にツアーに行き、アムステルダムの視察に行きバンコクに帰って来てフアヒンへ…って流れだった。旅の途中だったもので俺はかなり彷徨っていてフワフワしていた。今はその頃に比べるとだいぶ照準が合っていて人間らしい(笑)その時の演奏は内面の混乱がそのまま表出したようなわけのわからない演奏だったと思うが、その演奏を聞いたDR DOON と LOLAY が、『KOTA、君はギタリストの GOLF T-BONE を知っているかい?彼は君の音が好きだと思うから一度セッションするといいと思うよ』と言ってすぐに推薦してくれて、GOLFさんからすぐにメッセージが届いてあっという間に王宮近くのバムシャカフェにてファーストセッション、すぐにチェンマイの小さなジャズクラブで2回目のセッション。そうやって今につながる流れが始まった。ちょうど数週間前にGOLFさんが彼等のやっていたローカルな音楽番組に出演したところだったらしい。既に一緒に演っていた STYLISH NONSENSE はもちろんGOLFさんと知り合いだったが、彼はふたりより少し先輩だし有名なジャズインストラクターでメインバンドの T-BONE は一流のエンターテインメントをやっているので、実はフリージャズ、ノイズやアバンギャルド等々の音楽が好きだということをまったく知らなかった。俺と演っているのを見た POK と『GOLF T-BONEがあんな演奏をしているのを初めて見たよ…ぜんぜん知らなかった』『そうなんだ。俺は出会ってからあんな演奏しか見たことが無いよ(笑)』って会話を交わしたのを憶えている。その後に俺は彼等や気に入った連中を全員集めて improv というセッションイベントを開始し、彼等はそれをキッカケにそれぞれユニットでも演奏し始めて、その活動は今も続いている。

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improv.2 at LIVE CUBE

フアヒンは前国王の保養地として有名な街でリゾート地だ。毎回時間をかけて演奏に行ってもお客さんは少ない。リタイアしたファランの年寄りが多いので古いジャズとかロックのコピーの方が需要がある。ただ、とても空が広くてとても気分が良いしみんなに出会えた街でもあるので採算は無視してたまに演奏しに行くことにしている。

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さて、行きますかね。