Never Ending Summer

バンコク在住日本人ギタリストの日記

良い音楽は突然現れる

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水曜日のイベントはメインのバンドが終わってから出番。30分のソロ。お客さんはまばらだったし短い持ち時間だったけどまあ悪くない演奏だったはずだ。俺の次は最後のバンドで KIT(sax), Manop(guitar) , Pom(drum)というそれぞれ別の機会にセッションしたことのある友人によるトリオの即興だったが、これがもの凄く良かった。明日も早朝から仕事やしもう帰らなくては…と思いつつ『ええ感じやがな~♪』とテンションが上がってしまってライブ中継しながら最後まで楽しんでしまった。

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メインのセッションバンドはこの夜は即興ではなくイールさんの曲を演奏した。ギターマスター二人のスキルフルなノイズは研ぎ澄まされていて無駄が無くてきっちり譜面もフォローしていてプロフェッショナル且つアカデミック。ノイズの中に出てくるテーマにはベーシックのジャズとロックにアラブ音楽の響きが含まれていて面白いアクセントになっていた。若いドラマーとベーシストの演奏技術の高さには驚かされた。妙な言い方だけどPOKもキーボードを演奏をしていた(笑) 以前映像で見たNYのアンダーグラウンドシーンの音がタイのミュージシャンの演奏で再現されているのは奇妙な感じだった。次は一緒に…と言われたが、今の俺にできるのは異物としてそれを壊す役割だけだ…楽しそうではあるが力加減がわからないのでジャズミュージシャンと演るにはもう少し修行が必要かもしれない。破壊してしまっては意味が無いし波風が立たなくても意味が無い。自分の役割というのは大事なものだ。もし皆がきっちり演じ上げられたらスーパーな音が出る。最近はそんな匂い、気配を感じている。今年も自分なりにスキルアップして、音を出すだけでその場に何かを与えられるような演奏者になりたいもんだ。

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上はKITの collage 音源。実際は生演奏なのでよりフリーキーで面白かった。彼等ともなんだかんだでもう数年来のお付き合いになったが、それぞれが自分の音を掘り下げて行って最近は少しずつ面白い音が増えてきた。ひとりひとり方向は違うけど、その違いを知ることが自分の音を磨いていくのにとても役に立つ。

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ハイスキルな皆さんとのセッションは楽しいが、先ずはソロだ。新たな道を切り開くまでひたすらソロ演奏に邁進だ。昨日の即興のメモはとても良かった。リズムの無い音とリズムがやっとバランスよく混ざるようになってきたしシンセとのマッチングもかなり良くなった。機材的な問題はさておき、レコーディングの行程がぼんやりと見えてきた。あと1ケ月で新作の制作がスタートするので間に合って良かった。少し先の話になるが完成した作品を聞いてもらうのが楽しみだ。