Never Ending Summer

バンコク在住日本人ギタリストの日記

【Rendezvous ~What is freeform music?~】

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2019/10/13 (Wed) 9 pm onward
[Rendezvous ~What is freeform music?~]
At BAR 12×12 (Soi Thonglor 18/1)
Entrance fee 200 B (include 1 drink)

Jam session by
Nakarin Teerapenun a.k.a GOLF T-BONE 
Kota Taki (amatuti dub drawing space) 

 

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明日の夜は12×12にてGOLFさんとのフリーフォームセッション。フリーフォームなので決め事はまったく無し。理論的⇔非理論的、メジャー⇔アンダーグラウンド、バンドマン⇔ソロアーティストとベーシックのスタイルが正反対に近いデュオなのでどうなるかはいつも音を出すまでわからない。3年近くやっているのに未だ打ち合わせらしい打ち合わせもやったことが無いが、彼はハイレベルなミュージシャンなので俺がどれだけわけのわからない音をその場で放り込んだところで動じることが無いし彼自身も好き放題やっているので安心して実験音楽が演れる。サイケデリックの時代のミュージシャンが使っていた《So far》という表現があるが、要するにどこまでも遠くへって感じだ。もちろん一般的な音ではないが、脈絡のない音の渦から突如出現する未知なる感覚はある程度楽器をやっていて音楽の魔法を信じている連中には面白いはずだ。みんな道がある限りそれを踏み外さないように歩こうとするもので演奏でも同じだ。楽器を弾ける奴ってのは基本的にトレーニングに打ち込む真面目な性格の連中なのでだいたいそうなる。でもフリーフォームの音楽を演る場合、俺たちの前には道が無い。どこをどう歩こうが走ろうが寝っ転がろうがのたうち回ろうが勝手なのだ。完全に自由だ。GOLFさんやスタイリッシュナンセンスのふたりと好んでプレイする理由は彼らが衆人環視の中でも人の目を気にせず好きなことをやれる子供のような無邪気さを維持しているからだ。普通は実績や経験を積むほど無意識に守りに入るもんだが彼等にはそれが無い。だから面白い。いきなり自由と言われても戸惑うのが普通で、特に彼らのようにアーティストとしての実績があるのに衆人環視の中でそれを振り切って好きに演れるってのは実は普通ではない。ある種異常なのだ。生真面目でやさしいミュージシャンの多いこの国では突出している。関係ない話だが、日本のミュージシャンにはノイズやスカムなどのジャンルで海外でしか評価されていないミュージシャンが多数いるが、あれは日本人の生真面目さが突き抜けて狂気の域に達したって感じで《クールジャパン》というならばあの《狂気》こそが日本らしいといつも思う。

いつも深めのセッション企画を実現させてくれている12×12のヒロシには深く感謝している。めちゃくちゃな男だけどあいつにしか作れない空気がある。この街の大多数のBARではコピーかカバーなしでは演奏できないので本当にありがたい存在だ。そしてその一般的ではないマニアックな試みを見に来てくれるみんなにも感謝している。今夜も今から演奏してみるが、明日は一旦それをすべて振り捨てて真っ白な状態で演奏してみようと思っている。

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明日のセッションの後は週末にイタリア人のDJ/シェフのエドと彼の料理しているレストランの上階のプライベートスタジオでリズムセッション。レコーディング前に以前から作りたくて彼と何度か話をしていた複数のマシンを連動させた多層構造のトラックのアイデアをセッション録音、精査して完成する為だ。

強いビートだけでなくambient/abstract向けの感覚的なオリジナルのリズムトラックを作りたいと思っていたが、ギターに追われて思ったより時間が経ってしまった。合間にやっていたドラムマシンの打ち込みの速度が上がってきてドラム単体ならセッションができそうな状態になったのでやっとスタートだ。エドはふつうにパーティーらしいDJもできるし美しいambient setもやっていたのでいろいろ勉強させてもらうつもりだ。新たな挑戦は常に楽しい。

瀧 康太 - idea memo 11/11

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If you are free tomorrow night, pls come to see our session at BAR 12✖12 Bangkok,

Looking forward to see you !!

12 x 12 | BK Magazine Online