Bangkok life chapter 4
Chapter 4
バンコクのミュージシャン達と試行錯誤を繰り返した第3章が唐突に終わってから数か月が経った。未だ行く末はハッキリしないが、流れには逆らわないことにしている。端からひとりなので基本的な活動には問題はない。誰かと何かを作ろうとすると必ず始まりと終わりがあるが、この終わりは一時的な終わりでしかない。縁があればまた自然と集まるしその時はまた新しい何かを始めることになる。
今まで放り出していた《音楽》を勉強しようという試みは続いている。ループマシンを外して素のギターと向かい合う時間だ。結局テキストを使うのは放棄した。やろうとすると『順番が違う』と己の心から強烈な反発が出て鬱陶しい。先生になろうというわけではないし自分なりに掘り下げて友人たちに質問する形を取ることにした。改めて追いかけ始めると指版の上には無限の世界が広がっていて気が遠くなる。ただ俺のやることはシンプルだ。自分のやりたい音楽に必要な技術を追うだけなのだ。プロの楽器弾きのようにすべてを知る必要はない。
問題は《最終地点はどこなのか》ってことだ。
いったいどこに向かえばよいのやら。