誰が為に…
バンコクのフェスでご一緒したアニメーションアーティストから2006年に作った作品《TRIP IN SUMMER》の中の1曲を作の中で使わせてくれないかとのメッセージが届いた。個性的な作風がとても印象に残っていたし何より面白い人だった。断る理由は何もない光栄なお話だ。今年はこの古いアルバムから別の曲もタイで使われたので2曲目になる。先週はタイ人の映像ディレクターから『ネットに上げてるサウンドメモの一部を映像の中で使いたいんだけど、どうかな?』ってメッセージがきたもんで『ただのメモやから音質が悪いけど使えるの?』『大丈夫。音質は問題ない』『じゃあいいよ』『いくら?予算少ないんだけど』『任せる。勝手に決めて』ってなものすごくアバウトなやりとりがあったんだけど、作為のない素の自分の音が誰かの役に立てるってのはシンプルに幸せなことだし、セルフマネージメントで深く考えるのも面倒なので一声話があれば先ずはOK。とにかく《仕事の為に弾く》のは嫌なのでこのやり方が一番良い。弾いた後の録音物はある意味どうでもよいのだ。好きに使ってくださいって感じだ。
週末は久しぶりの人前での演奏だ。相変わらず毎日音を出していて調子はとても良い。エクスペリメンタルで映像的な新しい音がかなりの頻度で出現している。問題は俺自身のモチベーション。なんだか気分が安定しない。例えば今日はうまくタイミングを見つけたので良い音。昨夜は楽器を持ってはみたけど弾き始めてすぐに止めてしまった。こういうのは初めてで興味深い状態だ。ただ、ライブの時はやってくるわけで気分次第でやめるってわけにもいかないので週末までには少し心を整えなくてはいけない。
日々のライブをストップしたら生活が苦しくなった。単純に収入が減ったわけで当たり前なんだけど、スイッチが入るまではもう少し放置。このままやる気が出ないってなことになったら…まあそん時はそん時で住む場所を変えるなり他の国に行くなり。