Never Ending Summer

バンコク在住日本人ギタリストの日記

諦めの先には何がある?

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ごく一部の天才を除いて普通の人間がひとりでできることはたかが知れている。当たり前のことだけどそれを理解することで身の程を知って自分に関わること以外には無関心、無感動になっていく。それが大人ってもんだ…というわけで最近俺はやっと大人になりつつある。そしてその新しい感覚はえらく退屈だ。もちろん阿呆のままいる方が楽しくて良いが、残念ながら失った感覚ってのは二度と戻らないものだということを既に知っている。粛々と新たな感覚を受け入れなくてはいけない。

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しっかりと『ああ、もう終わりなんだな』と実感したのは実は数カ月前にマンガを読みに行った時だった(笑)以前働いていたバンコクのレンタルマンガショップが今経営しているマンガ喫茶に行って数年ぶりにマンガを読んでやろうと思ったがぜんぜん没頭できなかったのだ。絵空事の最たる表現である日本の漫画に没入できない…そしてここ数年は身の回りにある音楽にもほとんど感動しなくなっていた…『ああ、終わってるな』とあっさり思った。音楽に関してはシンプルに若い友人達を応援している。そして彼等の技術とその技術を得るために使った時間とそれを創り上げるための集中力と労力に対して感嘆する。ただ、感動はしない。単純に日常の中で笑う回数も減った。女性に関しても心は動かない。残ったのはずっと追いかけている音楽を完遂しなくては…という一点だけだ。演奏している時だけはあらゆることを忘れて没入できる。未だに試行錯誤もトレーニングの時間も楽しい。この衝動が消えてしまった時が本当の終わりだ。

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直近のライブはテープをリリースしたレーベルのエキシビジョン。俺は30分の即興を演る。今の心情から想像するにノイズアブストラクトになるだろう。何をやっても良いステージなので可能な限りコアな表現をしたい。今回はレーベルのオーナーの MATT のデザインアートのエキシビジョンで彼はライブもやる。初めてのソロライブってことでえらく緊張しているようだけど、デザインと同様に音楽も緻密で美しい。経緯はよく知らないが日本人のメンバーが所属している a world wondered full というアーティストが出るようだ。他のメンツは良く知ったマニアックな友人達。音好きには面白いイベントだと思う。

aworldwonderedfull.bandcamp.com

とりあえず日本のツアーまではこんな感じでライブは入ってくるものだけ。ひたすら掘り下げてスキルアップする方向。その後は次のハイシーズンに向けてソロ中心の活動。セッションオーガナイズはしばらく考えていない。