Never Ending Summer

バンコク在住日本人ギタリストの日記

そして急に良い流れが見える

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正月のバンコクはとにかく閑散としている。東京もそうなのかもしれないが、地方から出てきている連中が皆帰ってしまうので車も減って店も閉まって急にいつもの街とは違う雰囲気になる。もう8年目ともなるとこれが正月ってな感じで意外と好きだ。道端では水をバケツに溜めた地元民たちが待ち構えていてバスの搭乗口を狙って水をぶちまける。運ちゃんはその度にわざわざスピードを落として水をかけやすいように協力するので入り口近くに座るとえらいことになる。俺は水をかけられるのは大嫌いだが人があたふたしているを見るのは楽しい(笑)

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ここのところはあまり良い流れではなかったし仕事は忙しいしほんまに暑いしであまり機嫌が良くない。なのでこの前最悪の気分になったセッションの打ち合わせの2回目である今夜は《行きたくない...》と直前まで葛藤していた。忙しくて今夜も参加できないPokに『何やったらいいのかわからねえからリハ行きたくねえ。プランがぜんぜん見えねえ。教えてくれ』というわがままなメッセージを打ったところ、グループメッセージで丁寧に企画内容を送ってくれたのでやっと全容がわかって少しやる気になった。昨夜あまり寝ていなかったので眠気を吹き飛ばすために大量のコーヒーを飲んでタクシーでJAMへ。ノイズミュージシャンのFとアメリカ人のシンガーソングライターのネイザンが待っていた。打ち合わせは悪くなかった。今回のミュージシャンは総勢7人だがまだ全員が揃ったことはない(笑)多分このまま最終ぶっつけ本番だろう。ただ俺は何をやれば良いのか理解できたのでもういい。ソロのステージの準備もあるので最終リハは気が向いたら行くことにする。

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ネイザンは出会って数年になるしなんだかんだで良く会うし、彼の結婚式の時はチャペルで演奏したりして結構仲が良い。ただ、今日初めて彼が音楽の教育に関する仕事をしているのだと知った…ひどいもんだな(笑)演奏する以外のことに無関心にもほどがある。彼の英語はとてもキレイなのでわかりやすいが、それでも素の速度しゃべって来るので半分くらいは予測で答えている。周りの日本人から見ていると『英会話できるんだ…』と思われているようだが実はぜんぜんできていない。一緒に演奏しているし年上なので俺の非礼は大目に見てくれているだけである。英語の勉強はゆるゆる続けているが、根本的に性格に問題がある。《別に喋らなくてもいいや》と思っているのでそれが一番の問題だ。こればかりはどうしようもない。

 

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今回の題材はタイと台湾の合作カンフー映画なんだけど、ネイザンが少しズレた世界観で出してくる曲調がたまに面白い。映画一本分のセッションを終えてから珍しく音楽的な話を少しした。シンプルに言うならば《コードを弾くな》ってことだ。バンド形態のフリーフォームセッションの場合はハーモニーはフレーズが集積した結果出来上がるべきで、いきなりコードを弾いてしまうと狭っ苦しくなってイメージが広がりにくい。邪魔なのだ。今回はコードを弾ける楽器奏者は俺とネイザンしかいないし、彼は普段は歌っているので伴奏がメインなのでコードを弾くのが癖になっている。なのでそれだけは伝える必要があった。文法は正しくないと思うが俺は彼にこう言った。

Don't be hurry to make chord ! At first, play some noise and melody.

It will make harmony and we can find a brand new chord.

It's a free form music. 

今調べてみたら

We have plenty of time remaining, so don't jump to conclusions!

とか言った方がわかりやすく伝わったのかもしれん。基本的に俺のわかりにくい日本語の説明をそのまま変換するので回りくどくて解りにくい感じになってしまう。その後の演奏を聞いている限り内容は伝わっていたとは思うけど、しっかり意見を伝えるってのは本当に難しい。そんな感じでその後もこれは良かったこれは要らんのちゃうか?あと女性がメインのシーンは雰囲気が変わるべきだろう…ってな感じで拙い英語で精いっぱい頑張って話し合ってミーティングは終了。

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テンションが下がるまで酒を飲んで寝る。おやすみ。